もともとアンティーク品やビンテージ品が好きで、家ではアンティークやビンテージの家具を多く使っています。
長い年月を経て、人の手を渡ってきたアンティーク品やビンテージ品にはその品物が辿ってきた歴史を積み重ねた年輪のような独特の味わいがあります。
ちなみにアンティークは製造から100年以上経過したものを指し、ビンテージは製造から100年未満のものを指します。
意味が似て、よく聞く言葉ですが実は世界貿易機関(WTO)によって明確に定義されています。
ランタンの中にはすでにアンティークの域に入ったものも存在します。
新品を使い込んで自分だけの味を出すのも楽しみのひとつですが、ハリケーンランタンの長い歴史のなかで今では廃盤になって手に入らないランタンもあります。
そんな廃盤になったものの中に欲しいランタンを見つけたので、うちではビンテージ品を購入して使っています。
現在、手元にあるランタンは次の3つです。
フュアーハンド 275(ゴールド)
フュアーハンド 275(ゴールド)は現行品の276とほぼ同サイズのハリケーンランタンで、ホヤなどは現行の商品と共用できる部品が使われているため、ビンテージのランタンとしては手が出しやすい商品です。
購入したこのランタンはカラーがフュアーハンドには珍しいゴールドと雰囲気抜群なのですが、バーナーカバーが欠品していて、そこだけちょっと残念です。
こちらはオークションで購入しました。
フュアーハンド 275(錫メッキ、未使用品)
フュアーハンド 275(錫メッキ、未使用品)は、たまたま古い作りのホームページで当時の価格で商品名を間違えて販売しているものを見つけて、本当に販売してるのかな?と半信半疑で問い合わせてみたところ、本当にストックしていて運良く買えました。
このランタンブームのなかで他の誰にも見つからずにいたのはたいへんラッキーなことでした。
デイツ ベスタ
デイツ ベスタは購入したランタンの中の本命で、レイルロードランタンでありながら他のハリケーンランタンのようにトップから空気を導入するコールドエアー式を採用した少し変わったランタンです。
フリマアプリで程度の良いものを購入できました。
追加でグローブ(ホヤ)を購入して、今はレッドに変えています。
ビンテージ品には手元に届くまでに至ってきた風合いがそれぞれにあります。
購入の方法と注意点
ハリケーンランタンは100年以上前から製造され、その基本的な構造は今も変わっていません。
ランタンの原理自体はシンプルなので、パーツさえ正常なら古いものでも問題なく使えるところが手を出しやすいポイントです。
どうやってビンテージランタンを購入するか、主な購入方法を3つ紹介します。
①オークションサイト、フリマサイトで購入
もっとも手軽に買いやすいのがオークションサイトやフリマサイトからの購入です。
状態を確認しやすく商品の数も豊富です。
また、オークションでありながら即決価格を設けている場合もあり、競争による価格の上昇を避けたい場合はそちらから購入するのもひとつの方法です。
商品の数が多いため、商品の状態は様々です。
状態は出品者による主観がほとんどで、故意や見落としなども含めて商品の問題点を明記していない場合もあり、自身の目で慎重に見極める必要があります。
バーナーカバーが欠品している275(ゴールド)は、この点の明記がないことに気づかず落札しました。
中には年代が古いにも関わらず、地金が出るくらいに研磨されたものもあります。
塗装やメッキの施されていないレイルロードランタンに多く見られます。
このような商品は一見状態が良さそうに見えても、執拗に研磨されて磨耗している可能性があるので、あまり過度に磨かれた商品は注意が必要です。
同様にペイントし直された商品も元の状態が見えなくなっているため注意しましょう。
本体の歪みなども商品がどのように扱われてきたか見極めるポイントのひとつになります。
フュアーハンドについては275と276のホヤは共に使うことができるので、たまにオリジナルのホヤでなく現行のホヤに変えられて出品されており、その場合は少し価格を抑えて出品されていることがあります。
特にオリジナルにこだわりがなければ、そういった商品を狙うのもアリです。
基本的な見極めのポイントは
・タンクのオイル漏れがないか
・ウィックキーは正常に上下するか
・そのほかの可動部分はすべて正常に動作するか
以上に注意して探すと失敗しにくいでしょう。
また、少しでも疑問に思うことがあれば質問やコメント機能を利用して出品者に質問しましょう。
出品者によっては返品を受け付けている場合があります。
とっつきにくそうな印象がありますが、うまく利用すれば一生物と言えるお宝に出会うこともできます。
フリマアプリの場合はほんとにタイミングなので、通知機能を使ったり、こまめにチェックすることをおすすめします。
②販売サイトで購入
初心者でも買いやすいのは販売サイトからです。
メンテナンスしてあって、トラブルになりにくい商品です。
ただ、そのぶん、価格はお高めで、特に人気のものなどはすぐに売れてしまいます。
③海外サイトから個人輸入
上級者となれば、海外から個人輸入という方法もあります。
ただし、ハズレ商品も多く、基本的に自分で修理までできる自信がないとおすすめはできません。
状態はいいという表記していてもサビだらけだったり、タンクからオイル漏れしているものだったり、記載されている説明を信用せず、リスクを承知した上で購入する必要があります。
加えて、以前はジャンク品だとしても海外では安く売られていましたが、昨今の日本のランタンブームが知られて相場価格が上がっています。
どうしても国内では手に入らないもので、よほど欲しい商品でない限りは手を出さない方がよいと言えます。
ハリケーンランタンを扱う上で知っておくべき注意点は?
ハリケーンランタンは燃料が染み込んだ芯にトップから両サイドの筒内をタンクへと抜けた空気が燃焼を促進して炎を安定させるシンプルな構造です。
破損や経年でパーツが壊れる以外は故障は少ないため、扱いは難しくありません。
注意するとすれば、タンクが密閉されていないのでランタンの姿勢によってオイル漏れがおきます。
275や276のキャップは紙パッキンなので、パッキンとしての役割をほとんど果たさず、持ち運び時に注意しないとオイル漏れします。
フュアーハンドのキャップにはSANEIのユニオンパッキン(直径28mm×内径23mm×厚さ2mm)がフィットするので、事前に交換するとオイル漏れ防止になります。
また、使用後にオイルを抜いておくのも漏れ防止になります。
ホヤはガラスなので、衝撃を受けると、欠けやヒビが入ったり、悪ければ割れてしまいます。
持ち運びや使用中、メンテナンス時に誤って割ってしまうことがあるので注意が必要です。
トップを持ち上げて倒すとホヤを取り出すことができます。
このとき突然外れることはありませんが、フレームから外す際に誤って落とすことがあるので、ホヤを外す際は机の上などランタンと地面までの距離が少ない状態で、タオルなど衝撃を和らげる物を敷いて作業を行いましょう。
現行品のホヤの替えは手に入りますが、廃盤品だとホヤひとつでもそれなりの値段がします。
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